2010/1/31 放送     玄関を出るのが怖い家 (岡山県岡山市東区)


外部全景外観見下ろし南側外観エントランスまわり焼杉板リビングダイニングキッチンLDK全景寝室からリビングへ玄関ホール洗面所屋上庭園工具収納ベンチと淡路瓦を貼った塔屋趣味のバイクスペース

この住宅は、岡山市の沿岸部に近い平野に面した小高い丘の上に立地する、鉄筋コンクリート造平屋建の住宅です。

南側に普段は使われていない続き間の和室があり、キッチン等主な生活空間は北側の寒いところに配置されていました。また、寝室も北東の4畳半程度の狭い空間であったため、全体の部屋の配置を見直し、南側に主な生活空間を配置しました。

道路側からブリッジを渡って屋上に車やバイクを停めることができるユニークな平屋の建物でしたが、当初から木造で2階をつくることができるように配慮して設計されていたため、その部分に開口を開けて階段を設け、直接屋上と行き来できるようにすることで、日常生活での利便性と、1階部分への明るさや風通しといった快適性をえることができました。

リフォーム前はコンクリート打ち放しの殺風景な外観でしたが、このあたりの伝統的な町並みを構成している建築材料の焼杉板を外壁に用い、軒先に防水の仕舞のために新たに設置した「いぶし瓦」とあわせて、地域の景観に馴染む外観へと改修しました。

内部の仕上も、浄化槽を埋めるために敷地から出た土を混ぜて柔らかい表情の土壁仕上をLDKに施したり、30mmの厚さの杉板を床板に使う等、自然材料を中心に暖かみのある仕上を施しました。

© KenNagao & Associates Architectural Design Studio 2014