2013/5/19,26 放送   歩くのが怖い家    (兵庫県姫路市網干)


アプローチ正面前庭まわり玄関まわり玄関まわりを見下ろす玄関まわり2デッキのある中庭車庫上の物干スペース搔き落とし仕上のリフト玄関ホール玄関左官レリーフキッチンまわりキッチンまわり宝殿石のカウンターと洗出しの壁中庭を臨むコーナー窓まわりダイニングキッチン吹抜見下ろし吹抜まわりセカンドリビング子供部屋洗面所寝室

この住宅は、播磨平野を流れる大きな川の河口近くの三角洲にある集落に立地する、親子3世代が同居する住宅です。

これまで必要に迫られる度に、増築をくり返したことで、敷地いっぱいに「コの字」型に建物が配置され、風通しや日当りの悪い住宅になっており、一部の部屋はカビの発生等で悩まされていました。また、増築の度に床の高さが変わり、家の中に段差が多く、腰を患う高齢の母が家事をこなすには大変な状態でした。

改修するにあたり、親世帯と子世帯の位置を入れ替える等、間取りを根本的に再配置し直して、一部を減築することで、日当りや風通しを確保しました。床の高さは全て座敷の畳の高さにあわせてそろえることで、家中を段差なく移動できるようにしました。あわせて、使い易やすい高さに手に優しい木製の手摺を連続して設けることで、より安全に移動していただけるように配慮しました。

また、周辺の景観に馴染むように、しっくいと焼杉板を外壁に用いて素材感で調和をとっています。近くで採れる宝殿石もその特性を生かし、基礎の仕上の一部や、カウンターなどに用いたほか、プラスターに混ぜて内部の壁の仕上にも使っています。


© KenNagao & Associates Architectural Design Studio 2014